トラック協会Gマーク認定
山之内清孝

奈良県奈良市に事務所をかまえる行政書士の山之内清孝です。

運送事業をされている方でGマーク取得を考えられている方も多いと思います。

奈良太郎

Gマークを取るにはどうすればいいの?

奈良太郎

そもそもGマークって何?

といった疑問を解決していきたいと思います。

Gマークって何?

全国貨物自動車適正化事業実施機関である公益社団法人全日本トラック協会が、平成15年7月から開始している認定制度になります。

認定されると以下のマークを、車両につけることが出来ます。

参照:全日本トラック協会 | Japan Trucking Association |

奈良太郎

素朴な疑問だけど、どうしてGなの?トラックや安全性とは無関係に感じるけど。

山之内清孝

GマークのGは「GOOD(良い)」「GLORY(繁栄)」の頭文字をとったものになります。

参照:公益社団法人全日本トラック協会パネル一覧より。

Gマークを持つ企業は「安全性優良事業所」と認定される為、利用者側からの信頼度が高くなるだけでなく、Gマークならではのメリットがあります。

Gマークのメリット9選

  1. 事故発生件数の減少
  2. 経費の削減
  3. 依頼主(利用者)からの信頼
  4. 違反点数の短縮
  5. IT点呼が出来る
  6. 環境性能トラック導入の補助金条件の緩和
  7. 助成金が優遇される
  8. 安全性優良事業所表彰
  9. 損害保険料の割引
  10. 全日本トラック協会のHPに掲載

メリットのみ挙げてみましたが、分かりづらいものもありますね。

以下にて、それぞれ簡潔に述べていきますね。

1.事故発生の減少

こちらは単純に交通事故の減少になります。

Gマークを受けた事業は、受けていない事業と比べた時、事故の件数が半数以下との統計が国土交通省から出ています。

2.経費の削減

毎年かかる車両の保険費用。

これだけでも、かなりの経費がかかりますね。

しかしGマーク認定を受ければ、保険料が少しお安くなります。

乗用車でいうゴールド免許割引のようなものですね。

3.依頼主(利用者)からの信頼

Gマーク認定があれば、安心と信頼が一目でわかります。

持っているだけで依頼に繋がりやすくなり、逆にあるところでなければ取引できないといった企業も増えてきている中、非常に大きなメリットになります。

4.違反点数の短縮

軽度な交通違反でも、起こせば違反点数が科せられます。

一度科せられた点数は、3年間無事故無違反でなければ消えません。

しかしGマーク認定を受けていれば「2年」に短縮されます。

5.IT点呼(遠隔点呼)が出来る

本来点呼は対面式が義務付けられていますが、Gマーク認定を受けた事業所のみIT点呼(遠隔点呼)が導入できるようになります。

IT点呼を具体的に述べると「テレビカメラ」を通じての対面点呼になります。

※ただし導入には国土交通省が指定する専用の機器が必要です。

6.環境性能優良トラック導入の補助金条件の緩和

ハイブリット車や天然ガス車(CNG)などが対象車両になります。

上記の対象車両は、環境性能に優れていることもあり高額なものが多いですね。

そこで受けられるのが「環境性能優良トラック導入補助金」です。

補助金を受けるには「ハイブリット車(またはCNG車)の最低導入台数が3台」必要なところ「1台」に緩和されます。

7.助成金が優遇される

環境性能トラック導入以外にも、以下の助成金で優遇を受けられます。

ドライバー等安全教育訓練促進助成制度通常7割の助成金が全額助成が受けられる。
安全装置導入促進補正事業携帯型アルコール検知器1台つにき2万円分の助成が受けられる。
経営診断受診促進助成事業トラック協会が運送事業者に対し行う経営支援の助成金が通常より1~2万円Uする。

8.安全性優良事業所表彰

”10年間以上Gマークを保持”という条件つきにはなりますが、達成すると表彰を受けることができ、依頼主からの信頼度が大幅にUPします。

9.損害保険料の割引

Gマーク認定を受けていると、運送保険や自動車保険の割引を受けられます。

実施保険会社及び組合

  • あいおいニッセイ同和損保
  • 損害保険ジャパン日本興亜「ビジネスマスター・プラス物流業プラン」
  • 神奈川県自動車交通共済協同組合
  • 四国交通共済協同組合

全日本トラック協会のHPに掲載

Gマーク認定を受ければ安全性優良事業所として、全日本トラック協会のHPに掲載されますので、事業所の宣伝に繋がります。

Gマークの認定条件とは?

Gマーク認定条件は下記のとおり。

  • 3テーマ38項目の合計点が80点以上(101点満点中)
  • 各テーマで基準点数をクリア
  • 法に基づき認可申請、届出、報告事項等を適正にしている
  • 社会保険等の加入を適正にしている

3テーマの種類及び基準点数

  1. 安全性に対する法令の遵守状況(配点40点中32点)
  2. 事故や違反の状況(配点40点中21点)
  3. 安全性に対する取組の積極性(配点21点中12点)

1.安全性に対する法令の遵守状況

  • 適正化指導員による事業所の巡回指導結果
  • 運輸安全マネジメントの取組状況

2.事故や違反の状況

  • 事故の件数や行政処分などの状況

3.安全性に対する取組の積極性

  • 安全対策会議の実施
  • 運転者への教育等の取組

※令和5年から内容の一部に変更があります。

詳しくは、公益社団法人全日本トラック協会:令和5年度Gマーク申請について(申請事業所向け事前周知)をご覧ください。

全ての認定要件をクリアした事業者のみGマーク認定となります。

認定後は、2~4年ごとに更新審査があります。

山之内清孝

ここで注意!Gマーク認定は一度取れば永久的に続くものではありません。

更新審査になる為、更新ごとに審査をうけクリアした方しか維持できません。

また、有効期限内に更新の手続きをしなかった場合も同様に維持できません。

更新審査及び有効期限に注意しましょう。

Gマークの申請から認定までの流れ

地方実施機関(各都道府県にあるトラック協会)の受付窓口に申請書の提出

※地理的条件等の関係による場合は、郵送での提出も認められています。

全国実施機関(全日本トラック協会)

安全性評価委員会による審査をクリア

安全性優良事業所認定

山之内清孝

ここで注意!Gマーク認定の申請は以下の方しか出来ません。

  • 運送業開始後3年以上経過している
  • 事業用自動車を5台以上持っている

上記2点を満たせていない事業者は対象外になります。

参照:公益社団法人全日本トラック協会「2022年度貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度) 申請案内 より。

Gマーク認定の申請方法と提出期限

Gマーク認定の申請書は、インターネットか紙面のどちらかで入手し、提出期限内にトラック協会に申請します。

申請書類頒布期間

  • インターネットの場合

頒布開始:4月中旬(令和4年度は4月22日)

申請方法:全日本トラック協会ホームページから「申請書作成システム」による作成。

※6月~7月の10時~12時及び13時~17時の間にかけて、サーバーが非常に混むため、時間に余裕を持って行いましょう。

  • 紙面の場合

頒布開始:5月上旬(令和4年度は5月2日)

申請方法:事業所がある都道府県のトラック協会により直接入手(※土日祝除く)

申請受付期間

毎年7月1日~7月14日(※土日除く)

上記期間内に提出しましょう。

期限を過ぎての申請は無効になります。

申請書の提出先

原則、営業所がある都道府県のトラック協会窓口に提出します。

輸送の場合は12日までに必着。(それ以降は無効となります。)

山之内清孝

輸送による手続きは”簡易書留”など荷物の追跡ができるもので行いましょう。

申請書の提出先は、営業所がある都道府県の為、お住いの住所と混同しないようにしましょう。

  • 奈良県在住で奈良県に営業所がある→奈良県トラック協会の窓口に提出。
  • 奈良県在住で大阪府に営業所がある→大阪府トラック協会の窓口に提出。

申請料

インターネットで作成した場合の申請料は無料。

複写式申請書による申請の場合1,000円(税込)

詳しくは、公益社団法人全日本トラック協会「2022年度貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度) 申請案内 をご覧ください。

まとめ

Gマーク認定を受けるには、日々の地道な努力が大切です。

認定を受けられれば、取引先の増加・社会からの信用・事故率低下・経費削減といった多くのメリットがあります。

取るのは大変ですが、その分恩恵も大きいので、運送業をされている方は、ぜひ目指されるといいでしょう。

事業歴が3年未満の方は、今後の取得を考え「安全性向上と法令遵守の体制」を整えておかれるといいでしょう。

当事務所では、事業者様のGマーク取得を応援しています。

お気軽に、ご相談ください。

山之内清孝

お電話はこちらから。

尚、HP見ましたの一言を頂けると、その後の流れがスムーズになります。

ご協力よろしくお願いいたします。

山之内清孝

メールでのお問い合わせは下記からお願いします。

    この記事を書いた人

    名前:山之内清孝

    職業:代表行政書士

    平成25年に生駒市で開業。

    現在、奈良市杉ヶ町で山之内行政書士事務所をしています。

    専門分野は建設・運送・産廃です。

    少しでも皆様のお役に立てるよう情報を発信していきます。

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